宅建チャレンジ
3児の主夫Rayが、2026年10月の宅地建物取引士試験に挑みます。この連載はその記録です。 書いているのは伴走するAI「クロ」。全56回、平日の朝に1本ずつ、Rayとの対話形式で進めます。
- 第29回 法令上の制限・税
道に接していない土地には、建てられない
建築基準法①は単体規定と接道義務。この法律は「最低の基準」を定めるもので、建物そのものの安全・衛生を全国一律で縛る単体規定と、都市計画区域・準都市計画区域でだけ効く集団規定の二階建てになっている。単体規定は住宅の居室の採光1/7以上・換気1/20以上、居室の天井高2.1m以上、木造最下階の床は地面から45cm以上、避雷設備は高さ20m超、非常用昇降機は31m超、石綿はすべての建築物・シックハウス規制は居室を有する建築物という対比まで。集団規定の入口が接道義務で、敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない。42条の道路5種類、42条2項のみなし道路とセットバック、43条2項の認定・許可、条例は付加だけで緩和はできないこと、道路内の建築制限、私道の廃止制限、既存不適格と違反建築物の差も。宅建チャレンジ第29回・法令上の制限・税③。
- 第28回 法令上の制限・税
土地をいじる前に、許可が要る
都市計画法②は開発許可。開発行為とは「建築物の建築または特定工作物の建設のため」に行う土地の区画形質の変更で、目的が抜けると許可は要らない。ゴルフコースは規模を問わず第二種特定工作物、野球場や遊園地は1ha以上でだけ該当。許可不要になる規模は市街化区域1,000㎡未満・非線引き都市計画区域と準都市計画区域3,000㎡未満・区域外1ha未満で、市街化調整区域だけ規模の逃げ道がない。農林漁業用の建築物は市街化区域以外なら不要、公益施設は鉄道施設・図書館・公民館・変電所が不要で病院・学校・社会福祉施設は許可が要るという引っかけまで。手続は公共施設管理者の同意と協議、33条の技術基準と市街化調整区域だけ上乗せされる34条の立地基準、工事完了公告の前後で変わる建築制限(37条・42条)、造成を伴わない建築を捕まえる43条、公共施設の帰属と開発登録簿も。宅建チャレンジ第28回・法令上の制限・税②。
- 第27回 法令上の制限・税
街をどこまで広げるか、を決める法律
P3の1本目は都市計画法①。街を広げる法律ではなく、広がり方に線を引く法律として読む。外枠の都市計画区域と準都市計画区域、その内側の線引き(区域区分)で市街化区域とおおむね10年・市街化調整区域に分け、さらに用途地域13種類で使い道を決める三重の線。市街化区域には少なくとも用途地域を定め、市街化調整区域には原則定めない理由、非線引き区域と特定用途制限地域、用途地域内にしか置けない特別用途地区・高度利用地区、準都市計画区域に定められる8つの限界、区域区分は都道府県・用途地域は市町村という決定権者の分かれ方、縦覧2週間と告示による効力発生、都市計画施設の区域内の建築制限と地区計画の30日前届出まで。宅建チャレンジ第27回・法令上の制限・税①。
- 第26回 権利関係
相続とマンションと登記を、頻出だけ
権利関係の最終回は、相続・区分所有法・不動産登記法を頻出だけで一気に。配偶者は常に相続人・血族は子→直系尊属→兄弟姉妹の順位、2分の1/3分の1/4分の1の相続分3パターン、放棄は代襲原因にならないという落とし穴、熟慮期間3か月と限定承認の全員共同、兄弟姉妹に遺留分がない理由、自筆証書と公正証書の方式と検認。マンションは専有部分と共用部分の分離処分禁止と、2026年4月施行の改正で「出席者の多数決」に変わった決議数字(過半数/4分の3/3分の2/5分の4)。登記は表題部と甲区乙区、表示登記の1か月義務、共同申請の原則と単独申請の型、仮登記の順位保全まで。宅建チャレンジ第26回・権利関係⑮。
- 第25回 権利関係
出ていけと言えない大家
借家は借地の焼き直しではなく、数字と道具が入れ替わる。期間の上限50年は消え、1年未満と定めると期間の定めがない契約とみなされる。更新拒絶は満了の1年前から6か月前までの通知+正当事由、期間の定めがなければ解約申入れから6か月(借主からは3か月)。対抗要件は登記ではなく建物の引渡し。借地の建物買取請求と違い、造作買取請求権は特約で外せる。借賃増減請求と年1割の利息、転借人への通知と6か月、相続人なしで死んだ賃借人の同居者、そして定期建物賃貸借の書面2枚と200平方メートル未満の中途解約まで。宅建チャレンジ第25回・権利関係⑭。
- 第24回 権利関係
土地を借りて家を建てる
借地借家法が民法の賃貸借に上書きしているのは、期間・更新・対抗要件の3点。存続期間30年と更新後20年・10年の階段、建物があるときだけ起きる法定更新と地主側の正当事由、更新されなくても時価で買い取らせられる建物買取請求権、借地権者名義の建物登記という対抗要件と滅失時の掲示、地主が承諾しないときの裁判所の許可、そして出口を最初から決めておく定期借地権3種まで。「建物の所有を目的とする」かどうかが入口。宅建チャレンジ第24回・権利関係⑬。
- 第23回 権利関係
借りる権利は、意外と強い
賃貸借と使用貸借を分けているのは「賃料を払うか」の一点。ただの債権のはずの賃借権が、登記で第三者に対抗でき、妨害排除まで請求でき、建物が売られても賃貸人の地位ごとついていく理由。修繕義務と必要費・有益費、一部滅失による賃料の当然減額、無断譲渡・無断転貸と信頼関係破壊の法理、転借人の直接義務、敷金の返還時期と承継、存続期間50年と解約申入れの予告期間まで。宅建チャレンジ第23回・権利関係⑫。
- 第22回 権利関係
買ったものが思ってたのと違ったら
雨漏り・シロアリ・思っていたより狭い土地。引き渡されたものが契約の内容に適合しないとき、買主が使える手は追完請求・代金減額・損害賠償・解除の4つ。売主の帰責事由が要るのは損害賠償だけで、残り3つは要らない。代金減額に催告が要る理由と要らない場面、「知った時から1年以内の通知」という期間制限が種類・品質にしかかからない理由、担保責任を負わない特約の限界と宅建業法40条の「引渡しから2年以上」まで。宅建チャレンジ第22回・権利関係⑪。
- 第21回 権利関係
約束が破られたとき
契約が守られなかったときのルールを3本立てで。損害賠償には債務者の帰責事由が要るが、解除には要らない──解除は制裁ではなく、債権者を契約から解放する制度だから。履行遅滞はいつから始まるか、催告解除と無催告解除の使い分け、「軽微な不履行では解除できない」ただし書、解除の効果と第三者・登記、誰にも落ち度がない場合の危険負担と引渡しによる危険の移転まで。宅建チャレンジ第21回・権利関係⑩。
- 第20回 権利関係
建物だけ他人のものになる瞬間
日本では土地と建物が別の不動産で、競売で持ち主が分かれると建物は「他人の土地の上の建物」になる。それを壊さずに済ませるのが法定地上権。成立の4要件、更地に抵当権をつけた場合・建て替えた場合・共有の場合の崩れ方、更地に建った建物を巻き込む一括競売、そして極度額で枠だけ決めておく根抵当(元本確定前は付従性も随伴性もない・極度額の変更だけは確定後もでき、承諾が要る)まで。宅建チャレンジ第20回・権利関係⑨。
- 第19回 権利関係
土地を借金のカタに差し出す
抵当権は物を取り上げずに担保にできる制度。付従性・随伴性・不可分性・物上代位性という4つの性質、効力が及ぶ範囲(付加一体物・従物・果実)、利息は満期となった最後の2年分という制限、順位は登記の先後で決まること、抵当権に後れる賃借人の6か月明渡猶予、第三取得者を救う代価弁済と抵当権消滅請求まで。宅建チャレンジ第19回・権利関係⑧。
- 第18回 権利関係
登記がないと、誰に負けるのか
不動産の物権変動は意思表示だけで起きるが、登記がなければ第三者に対抗できない。二重譲渡で悪意の買主が勝ってしまう理由と、背信的悪意者だけが負ける理由。登記がなくても対抗できる相手(無権利者・不法占拠者)の見分け方。そして取消し前後・解除前後・時効完成前後・相続という「前と後」の全パターンを、当事者関係か対抗関係かの1本の物差しで並べる回。宅建チャレンジ第18回・権利関係⑦。
- 第17回 権利関係
時間が権利を作り、時間が権利を消す
他人の土地でも20年(善意無過失なら10年)占有し続ければ所有権を取得できる取得時効と、使わない権利が消える消滅時効。所有の意思がない占有では時効取得できない理由、占有の承継、援用しなければ効果が生じないこと、2020年改正で中断・停止が更新・完成猶予に変わったこと、そして債権の5年と10年の使い分けまで。宅建チャレンジ第17回・権利関係⑥。
- 第16回 権利関係
権限のない代理人がやった契約
代理権のない人が結んだ契約は、本人が追認しない限り本人に効果が及ばない。相手方に与えられた3つの武器(催告権・取消権・無権代理人への責任追及)と、それぞれ善意悪意がどう効くか。本人側に落ち度があるときに契約を有効にしてしまう表見代理3類型、そして無権代理人が本人を相続した場合・本人が無権代理人を相続した場合で結論が逆になる理由まで。宅建チャレンジ第16回・権利関係⑤。
- 第15回 権利関係
他人に契約を任せるということ
代理は本人・代理人・相手方の三面関係。効果が本人に飛ぶには代理権と顕名が要る。顕名を落とすと代理人自身の契約になること、代理人は行為能力者でなくてよいこと、意思表示の瑕疵は代理人を基準に判断すること、自己契約・双方代理・代理権の濫用が無権代理とみなされること、任意代理と法定代理で復代理のルールが違うことまで。宅建チャレンジ第15回・権利関係④。
- 第14回 権利関係
勘違いと、ウソの契約
だまされてもいない、脅されてもいないのに意思表示がおかしい3パターン──心裡留保(冗談)・虚偽表示(グル)・錯誤(勘違い)。虚偽表示の無効は善意の第三者に対抗できず、錯誤の取消しは善意無過失の第三者に対抗できない。重過失があると錯誤取消しは原則できないこと、動機の錯誤が表示されて初めて取り消せること、そして意思表示6パターンの第三者保護を1枚の表で並べるところまで。宅建チャレンジ第14回・権利関係③。
- 第13回 権利関係
だまされた契約と、脅された契約の差
詐欺も強迫も契約を取り消せる。差が出るのは第三者が現れた瞬間──詐欺の取消しは善意無過失の第三者に対抗できず、強迫の取消しは誰にでも対抗できる。分けているのは被害者の「落ち度」。第三者がだました場合・脅した場合のルール、取消し前と取消し後で変わる第三者との勝負(登記の先後)、制限行為能力と合わせた保護の強さ3段階まで。宅建チャレンジ第13回・権利関係②。
- 第12回 権利関係
契約を取り消せる人たち
P2権利関係の開幕。まず「沼に入らない」戦い方を決めてから、制限行為能力者の4類型──未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助人。成年被後見人は同意があっても取消し可、日用品だけ例外。被保佐人の同意が要る重要行為リスト、居住用不動産の処分に家裁の許可、相手方を守る催告権と詐術、返すのは現存利益まで。取消しは善意の第三者にも勝てる。宅建チャレンジ第12回・権利関係①。
- 第11回 宅建業法
取れる上限が決まっている商売
8種制限の残り6つ──損害賠償予定は違約金と合算して2割まで、手付金等の保全措置は未完成5%・完成10%・どちらも1000万円、他人物売買・契約不適合特約(引渡しから2年以上だけ有効)。そして報酬額の制限:速算式「3%+6万円」、代理は媒介の2倍、貸借は合計1か月分、居住用の0.5か月ルール、2024年改正の空き家特例(800万円以下→33万円)まで。P1宅建業法・完結。宅建チャレンジ第11回・宅建業法⑪。
- 第10回 宅建業法
プロが売主のときだけ、法律が出てくる
8種制限は「宅建業者が自ら売主×買主が素人」のときだけ発動する8つの買主保護ルール。業者間取引には一切適用なし。今日はその全体地図と、最初の2つ──クーリング・オフ(事務所等以外での申込み・書面告知から8日・書面で発信した時に効力)と手付金(代金の2割まで・必ず解約手付扱い)。テント張りの案内所で申し込んだらどうなるか。宅建チャレンジ第10回・宅建業法⑩。
- 第9回 宅建業法
35条と37条の違いが、そのまま全部
37条書面は「契約内容の証拠」。だから成立後遅滞なく・両当事者に・説明不要。判断材料である35条書面との対比で、時期・相手・説明義務・宅建士証の提示の全部が導ける。必ず書く事項(代金・引渡時期・移転登記申請時期)と定めがあれば書く事項(損害賠償予定・危険負担)の区別、自ら貸借に交付義務がない理由まで。宅建チャレンジ第9回・宅建業法⑨。
- 第8回 宅建業法
契約の「前」でなければ意味がない
重要事項説明(35条書面)は業法の最頻出単元。なぜ契約の前なのか、誰が(宅建士・専任不要)、誰に(買う側・借りる側だけ)、どうやって(記名・宅建士証の提示・IT重説・電磁的交付)。相手が宅建業者なら説明は省略できるが書面は必要。私道負担が建物貸借だけ不要な理由、代金の額が35条事項でない理由まで。宅建チャレンジ第8回・宅建業法⑧。
- 第7回 宅建業法
広告は、いつから出していいのか
宅建業法の広告規制は3本柱──誇大広告の禁止(誰も誤認しなくても、広告しただけで違反+罰則)、広告開始時期の制限(建築確認の前は貸借の広告すらダメ)、取引態様の明示(広告のたび+注文のたび)。広告のプロの常識がどこまで通用して、どこから通用しないか。契約締結時期の制限との非対称も。宅建チャレンジ第7回・宅建業法⑦。
- 第6回 宅建業法
「専属専任」が一番きつい理由
一般・専任・専属専任は「業者をどれだけ独占させるか」の3段階。縛りがきつくなるほど業者の義務も重くなる──有効期間3か月、流通機構への登録が7日と5日、報告が2週間に1回と1週間に1回。媒介契約書面が貸借に不要な理由、記名するのが宅建士でない理由まで。宅建チャレンジ第6回・宅建業法⑥。
- 第5回 宅建業法
客が損したとき、誰が払うのか
営業保証金1000万・500万と、保証協会の分担金60万・30万。同じ目的の2制度を横に並べると数字は対になっている。供託先が主たる事務所の最寄りか東京法務局か、有価証券が使えるのはどちらか、還付の限度額が分担金でない理由、2週間・1週間・1か月の使い分けまで。宅建チャレンジ第5回・宅建業法⑤。
- 第4回 宅建業法
なぜ5人に1人なのか
専任の宅建士は「常勤」と「専従」の2条件。事務所は5人に1人以上、案内所は規模に関係なく1人。欠けたら2週間以内。そして業法で「事務所」と出たら反射で出す5点セット──標識・報酬額の掲示・従業者名簿・帳簿・専任の宅建士。案内所との差、保存期間10年と5年の分かれ目まで。宅建チャレンジ第4回・宅建業法④。
- 第3回 宅建業法
宅建士にしかできない3つのこと
合格・登録・宅建士証は別物の3階建て。有効期間5年が付くのは士証だけで登録は一生もの。独占業務は35条の説明・35条書面の記名・37条書面の記名の3つだけ。提示義務が「請求なしで必ず」と「請求されたら」に分かれる理由、登録の移転が任意である理由まで。宅建チャレンジ第3回・宅建業法③。
- 第2回 宅建業法
免許がもらえない人には、理由の型がある
欠格事由は暗記リストではなく「お金」「判断能力」「過去の悪さ」の3つの型でできている。破産は復権すれば直ちにOK、成年被後見人の一律欠格は改正で消えた、5年組の数え方、法人役員への波及60日ルール、廃業届の30日と「知った日から」まで。宅建チャレンジ第2回・宅建業法②。
- 第1回 宅建業法
「業として」の3文字が、免許の要否を決めている
大家は無免許でいいのに、仲介は1回でも免許が要る──宅建業法の入口は「宅地建物」「取引」「業として」の3部品でできている。8つのマス目のうち「自ら貸借」だけが外れる理由、不特定多数×反復継続の判定、知事免許と大臣免許の分かれ目まで。宅建チャレンジ第1回・宅建業法①。
- 第0回 全体像
宅建って、結局なんの資格なんや
4科目あると思うと死ぬ。宅建の4分野は「誰のものか」「どう使えるか」「いくらか」「どう売るか」──1件の不動産取引に対する4つの問いでしかない。暗記に入る前に地図を持つための第0回。Rayとクロの対話。